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去る3月11日は東日本大震災の10周年でした。あの未曾有の大震災から10年の節目を迎えようとする2月13日に宮城県の沖合で東日本大震災の余震とみられる震度6強の地震がありました。幸い津波の心配はありませんでしたが、東北の方々にとっては10年前の「あの日」のことを瞬時に思い出したことでしょう。どんなに津波の心配はないと報告されても「もしかして」とか「予想外を予想」して避難した人も多かったようです。まだ癒えない心の傷を負ったまま、再び同じような経験をしてしまった東北の方々のことを思うと本当に心が痛みます。

日本は自然災害が多い国で、近年では毎年のように各地で大規模な自然災害が発生します。防災においては世界の国々と比べても特に進んでいると思います。しかしそんな防災立国の日本でも、想定できない自然災害の力に対しては太刀打ちできません。科学がどんなに進んだとしてもいつ地震がくるかはっきりと予測することはできません。過去の災害の教訓を忘れずに一人一人ができる限りの備えをする必要があります。

被災した多くの東北の街は行政主導で新しい防波堤を建設したり、土地の嵩上げや新住宅地建設など、インフラ復興は大分進んでいきました。鉄道の路線も復興し、商店街も戻りだんだんと街に活気が戻ってきたように見えます。しかしそれは外側だけの部分でのことで、インフラ復興だけをみて「復興」というのはちょっと違うと思います。家族や友達、職場の同僚を亡くされた方々はこの10年間本当につらい、いろんな思いで過ごしてきたと思います。特に子供たちは大変な道を通ってきたはずです。内に秘めた感情を人の前で表すことができなくなったり、人に助けを求めるとか人に頼ることすらできなくなってしまったり。イエス様はそんな一人一人を憐れみずっとそばにいて励ましてくれるお方です。東北にも多くの宣教師がそれそれの地で仕えています。この10年間がれき撤去からその後の復興作業、コニュニティー支援を通してキリストの愛を被災地の方々に届けている宣教師を何人も知っています。我々ウエストコビナ教会も宮城県で仕えている宣教師をサポートしています。物的必要が満たされつつある今、被災地で必要とされている働きは心のケアーで「寄り添う」ことです。どうか東北で仕えている宣教師を通して、一人でも多くの人の心が癒され、イエス様の愛に触れ、希望の福音を受け取ることができますようにお祈りします。

~喜ぶものとともに喜び、悲しむものとともに悲しみなさい~ローマ12:15